2008年05月29日
CBの出荷、4月も前年をわずかながら下回る
3月の輸入の増加が影響してかタイヤ向けが不振
【カテゴリー】:実績/統計(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:カーボンブラック協会

 カーボンブラック協会が29日に集計したところによると、カーボンブラック(CB)の4月の生産量は68,511トン、出荷量は69,561トンとなった。前年同月の実績に比べると生産は7.6%多いが、出荷は逆に1.1%減っている。
 生産は3ヵ月連続の前年同月超えとなった。しかし出荷は2ヵ月続いての前年同月割れである。
 
 出荷が3月に続いて前年同月を割り込んだのは、消費量が圧倒的に多いタイヤ向けが同3.4%減の52,380トンにとどまったため。一般ゴム向けは11,301トンで前年同月を6.6%上回ったが、タイヤ向けの落ち込みをカバーするまでには至らなかった。
 タイヤ向けの縮小には、3月のCBの輸入量が同3.9%増の16,110トンと大きく膨らんだことが影響していると見られる。同じ3月の輸出は3,440トンで同10.7%増と好調を維持したが、絶対量が輸入を大幅に下回った。
 
 こうした結果、1月から4月までの総生産量は282,339トン、総出荷量は276,406トンとなった。前年同期の実績に対比すると生産は1.1%減、出荷は1.7%増ということになる。出荷のうつのタイヤ向けは206,705トンで同0.1%増、一般ゴム向けは47,548トンで胴6.1%増となっている。主力のタイヤ向けはかろうじて前年同期を上回っているが、輸入が増えれば5月以降は前年割れに転じる恐れがある。