2008年06月04日
PPとL-Lの輸入が引き続き活発
PP-Cの1〜4月の累計は前年同期の2.5倍に
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 ポリプロピレンコポリマー(PP-C)と直鎖状低密度ポリエチレン(L-LDPE)の輸入が引き続き活発だ。4月の輸入通関数量はPP-Cが15,405トンで前年同月の実績の2.67倍に達し、L-LDPEは22,443トンで同68.2%増となった。ポリプロピレンホモポリマー(PP-H)の輸入は3,793トンで絶対量はPP-CとL-LDPEを大きく下回っているが、伸び率は86.0%と高い。
 
 この結果、1月から4月までの累計は、PP-Cが55,097トンで前年同期の2.48倍、PP-Hが11,808トンで同34.5%増、L-LDPEが101,417トンで同85.8%増となった。

 いずれの樹脂の輸入も今年に入ってにわかに増え始めたもの。これは、三菱化学・鹿島のエチレンプラント事故に伴う生産減をカバーすべく同社ならびに大手商社等が海外品の調達に懸命に取り組んできたことによるものと見られる。当初は韓国、タイ、シンガポールといったアジア諸国からの輸入が多くを占めていたが、3月以降は米国やサウジアラビア品が増えている。米国品やサウジ品は輸送に時間がかかるからで、したがって5月の入津量も引き続き前年を大きく上回ったのではないかと多くの関係者が想定している。

 PPとL-LDPEの国産品の出荷量は2〜4月の3ヵ月全てが前年同月を下回っている。これには、こうした輸入の急増が少なからず影響していると見てよさそう。

【関連ファイル】
PP
https://www.chem-t.com/news/files/tmp_file1_1212566730.xls

PP-H PP-C
https://www.chem-t.com/news/files/tmp_file2_1212570518.xls