2008年06月06日
東ソー、VCMの輸出価格の6月分も引き上げに成功
中国向けを史上最高値のトン980ドルで成約
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:東ソー

 東ソーはこのほど中国の大手PVC(塩ビ樹脂)企業各社との間で、6月のVCM(塩ビモノマー)の輸出価格をトン当たりCFR980ドルとすることで合意した。
 
 5月の価格は同960〜970ドルで史上最高値となったが、6月分はそれをさらに10〜20ドル上回ることになった。原燃料の高騰によるコストの膨脹分を転嫁すべく需要家各社に値上げの受け入れを強く求めてきた結果、同意を得るのに成功したもの。中国をはじめとしたアジア全域でPVCの市況が上向いてきている点が同社に取って追い風となった模様。これで同社のVCMの対中輸出価格は7ヵ月連続の引き上げとなった。
 
 契約数量は明らかにされていない。中国のVCMの月間輸入数量は引き続き前年を下回っている。4月の総輸入量は76,825トンで前年同月比4.3%減となり、1〜4月合計は276,841トンで前年同期を12.2%割り込んでいる。しかし日本からの輸入量は逆に前年を上回る状態が続いている。4月は49,144トンで同21.1%増、1〜4月計は188,676トンで同2.3%増となっている。いずれ場合もトップのシェアで、うちかなりの部分を東ソーが占めていると見られている。