2008年06月06日
PXの6月の価格、1,440ドルにアップ
5月比150ドル高で、史上最高値に
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 石油精製企業とPTAメーカーとの間で進められていたPX(パラキシレン)の6月分の価格交渉がこのほど決着した。
 トン当たりのドル単位の平均価格は1,440ドルで、前月に比べると同150ドル高となる。これで4ヵ月連続の値上がりが決まった。今年1〜2月の価格に比べると340ドル高い。06年9月の1,400ドルを抜いて史上最高値となった。
 
 石油精製側の今回のオファー価格はメーカーによって多少異なり、低いケースで1,450ドル、高いケースでは1,480ドルとなっていた。しかしPTA各社が上げ幅の縮小を強く求めてきたため譲歩したという。精製企業によると、PXメーカーに必要なスプレッドは少なくともトン700ドルという。6月の価格の場合はそれを100ドル以上下回るとのこと。
 
 一方、PTAメーカーに取ってはここにきての再値上げは大きなプレッシャーとなる。消費の多くを依存してきた中国向けを中心とした輸出価格がPX見合いのレベルを大きく下回る状態が続いているからだ。当然のことながら、今回の決着でPTA各社とも輸出価格の引き上げに全力を投入していくことになるが、厳しい戦いを余儀なくされそう。