2008年06月09日 |
日立化成、環境対応高耐熱高周波多層材料を開発、量産化へ |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:日立化成工業 |
日立化成工業は9日、環境対応高耐熱高周波多層材料「MCL-HE-679G」を開発し、プリント配線板用銅張積層板のラインアップを拡充したと発表した。近く量産化を開始する。 電子材料市場はこのところ、情報の大容量化、高速処理化の進展に伴い、高周波対応配線板材料として、優れた誘電特性(注1)による配線間のノイズ発生の抑制や、誘電正接(注2)を低くすることによる信号の伝送損失の軽減に加え、鉛フリーはんだ工程に対応可能な耐熱性に優れた材料が求められている。また、ここ数年の環境意識の高まりから、それらの信頼性に加え、環境に配慮したハロゲンフリー材が求められるようになってきた。 同社は、高周波対応配線板材料の中でも、今後、欧米企業や日本企業で拡大が期待されるネットワーク機器部品や、高周波部品用プリント配線板等に使用されるミドルレンジ(注3)向け製品を新たに開発した。 これまでの樹脂の設計・配合技術を活かし、新たな樹脂システムを開発することによって、ハロゲンフリーを実現した。2010年には年間30億円の売上を目指す。 同社は、6月11日〜13日東京ビッグサイトで開催される「JPCA Show 2008」に同製品を出展する。 ■ 用語の解説 (注1)誘電特性とは:信号の伝送に影響する誘電率や誘電正接等の値の総称。 (注2)誘電正接とは:信号の伝送損失を表す指標。誘電正接が小さいほど伝送損失が少ない。 (注3)誘電率とは :信号の伝播速度に与える因子。誘電率が小さいほど伝播速度が向上する。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1212988812.pdf |