2008年06月10日
昭和電工、液化アンモニア来月から値上げ
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:昭和電工

 昭和電工は10日、液化アンモニアの価格改定を決め、需要家との交渉を開始したと発表した。値上げ幅は、液化アンモニアのローリー扱いが1キログラムあたり20円以上、ボンベ扱い同30円以上、またアンモニア水はローリー扱い同5円以上とし、7月1日出荷分から実施する。
    
 同社は、昨年12月にも同製品の値上げを行なったが、ナフサ等の原燃料価格はその後も上昇を続けている。このため原料の多様化などにより、コスト上昇の吸収に努めてきたが、採算は厳しく、自助努力での対応は限界に達していると判断した。

■液化アンモニアとは:
 アンモニアは水素と窒素の化合物(気体)で硫安などの肥料原料となるが、液化アンモニアは、ナイロンやアクリロニトリル等の合成繊維原料、火力発電所等の排煙に含まれる窒素酸化物(NOx)の除去、自動車・建設機械部品の金属表面処理などの一般工業用途や肥料用途などに幅広く使用されている。
 アンモニア水は、地方自治体が運営する清掃工場の排煙に含まれる窒素酸化物(NOx)の除去に使用されている。同社の川崎製造所は、関東以北で唯一の外販用液化アンモニアの製造拠点として、船舶、タンクローリーによる大量輸送からボンベによる小口販売まで、需要家のさまざまなニーズに対応できる供給体制を整えています。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1213065842.doc