2008年06月11日 |
プラ協がプラ容器包装のMR効果を調査 |
一定の条件付きなら環境負荷を軽減すると結論 |
【カテゴリー】:環境/安全(行政/団体、原料/樹脂/化成品) 【関連企業・団体】:プラスチック処理促進協会 |
プラスチック処理促進協会は11日、同協会が実施した「LCAによるプラスチック製容器包装の材料リサイクル(MR)可能性調査」の結果を発表した。 同協会はこれまで、容器包装リサイクル法の対象となっているプラスチック製容器包装のMRについては〓環境負荷の削減効果、すなわちエコ効率が良いとは言えない〓との見方を取ってきた。しかし、関係筋の間には〓同プラスチックのMRのエコ効率は分別収集率や再生樹脂の品質の違いによって大きく左右される〓と指摘する向きもあるため、LCAを用いて詳細なシュミレーション調査を実施したもの。 その結果、〓同プラスチックのMRも、単一樹脂による製品を汚れがない状態で効率よく分別収集すれば、大きな環境負荷の削減効果を上げることが可能〓との結論を得たとしている。 調査に当たっては、単一樹脂を分別収集してMRするケースと他の樹脂との混合状態で収集してMRするケースのそれぞれについてLCAを用いて環境負荷を比較評価する方法を採用した。前者ではPSPトレーを、そして後者では分別収集されていないポリエチレンならびにポリプロピレン製品を想定してシュミレーションを試みた。 その結果、(1)PSPトレーを分別収集してMRする場合は、同トレーを分別収集しないで処理・処分する場合に比べて環境負荷の削減効果が大きいこと(2)PE単一製品とPP単一製品とをそれぞれ分別収集してMRする場合も、分別収集せずに処理・処分する場合に比較すると環境負荷の削減効果が大きいこと、の2点が明らかになったという。 同協会では、こうした調査結果から「同容器包装のMRに当たっては単一樹脂製品を汚れがない状態で効率よく分別収集することが大切」との結論が得られたとして、その点を関係省庁等に強くアピールしていく考え。 ただし単一樹脂の状態で分別収集するには消費者や小売業者等の努力が不可欠であり、また経済性の有無も考慮していく必要があるので、対象製品の選定や実施方法については詳細な調査と検討が大切と指摘している。 |