2008年06月12日
東レ、シンガポール最大の下廃水リサイクルプラント向け逆浸透膜受注
クウェート・スレビヤに次ぐ世界第2位の規模
【カテゴリー】:経営(海外、新製品/新技術)
【関連企業・団体】:東レ

 東レは12日、シンガポール・チャンギ地区の大型膜法下廃水リサイクルプラント向けに「汚れにくい逆浸透膜(低ファウリングRO膜)エレメント」の納入を受注したと発表した。
造水量は22.8万立方メートル/日、2009年・2010年と段階的に稼働する予定で、膜納入は段階稼動にあわせて2008年・2009年の2回で分納する予定。同プラントは、シンガポール政府のNEWater政策で計画された最大規模のプラントとなる。

 同プラントは、シンガポール東部に建設されるチャンギNEWater(新生水)プラントで、プラント建設は同国のSembCorp Utilities 社が受注。リサイクルされた処理水は工業用水や、貯水池に戻された後に上水道として再利用される。

 シンガポールは国土が狭く水源が乏しいため、水の大半を隣国マレーシアからの輸入に頼っている。そこで、新しい水源として下水や工業廃水、海水が注目され、2002年からはPUB(シンガポール公益事業庁)を中心に、下廃水再利用技術を採用してNEWater 政策を進めてきた。
 
 東レは03年6月、低ファウリングRO膜エレメントを同国セレター地区の高品位水再生プラントに納入した実績(造水能力:2.4万立方メートル/日)がある。また05年に稼働開始した同国チュアス地区のアジア最大の膜法海水淡水化プラント(造水能力:13.6万立方メートル/日)にも東レの海水淡水化用RO膜エレメントが採用されており、今回の受注とあわせると、シンガポールで採用されたRO膜エレメントの6割は東レ製品となる。
 
ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1213262938.pdf