2008年06月16日
EPSの出荷の低迷が続く
5月も前年を13.2%下回る
【カテゴリー】:実績/統計(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:発泡スチレン工業会

 発泡スチレン工業会が16日に集計したところによると、発泡スチレンビーズ(EPS)の5月の総出荷数量は13,323トンで前年同月の実績を13.2%下回った。これで10ヵ月連続の前年同月割れとなった。
EPSの出荷が5月も前年同月を下回ったのは、最大消費分野である水産用(魚箱用)の需要が引き続き不振で前年同月を13.1%下回ったのに加えて、水産用に次ぐ出荷規模のその他成型品用が21.1%もの縮小を遂げたため。水産用は13ヵ月連続の、またその他成型品用は8ヶ月連続の前年同月割れとなっている。前年同月を上回ったのはブロック用の2.4%増だけ。ブロック用は2ヵ月連続の前年同月超えとなった。

 こうした結果、EPSの1月から5月までの出荷の累計は65,132トンとなった。前年同期の実績を8.6%下回っている。昨年から続いている不振になかなか歯止めがかからないできている。メーンの水産用は9.6%減で、その他成型品用はさらに落ち込み幅が大きく12.5%減となっている。主要用途分野で前年同期を上回っているのは農業用(農業コンテナー向け等)の7.6%増だけ。
 全体の出荷量の減少には、需要家の多くが物流コスト削減策の一つとして各種EPS製品の薄肉化に一段と力を入れ始めたことが少なからず作用しているのではないかと見られている。
 EPSの5月の出荷実績と累計は別表の通り。

【関連ファイル】
EPSの5月の出荷実績と1〜5月の累積
https://www.chem-t.com/news/files/tmp_file1_1213600793.xls