2008年06月17日
PSの5月の出荷、前年同月を18%下回る
国内向けが全ての分野で大幅な落ち込み
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:日本スチレン工業会

 日本スチレン工業会が17日に明らかにしたところによると、PS(ポリスチレン)の5月の生産・出荷量はいずれも大幅な前年同月割れとなった。生産は66,575トンで同15%減、出荷は67,149トンで同18%減となっている。生産は2ヵ月連続の、出荷は3ヵ月連続の前年同月割れである。
 
 生産の減少は、国内需要の不振を受けてのものと見られる。一方の出荷の減少は、国内向けの出荷が全ての分野で前月に続いて大幅なマイナス成長となったことによる。消費量が最も大きい包装用がHIシート向けやOPS向け等の出荷減のせいで18%の縮小となったのに加え、雑貨・産業用が28%、FS用が23%それぞれ大きく落ち込み、また電機・工業用も生活家電向けの低迷が影響して12%減となった。雑貨・産業用は14ヵ月連続の、またFS用は7ヵ月連続の前年同月割れで、ともに不調が長期化している。電機・工業用は3ヵ月、包装用は2ヵ月連続の前年同月割れとなっている。
 
 一方の輸出は同2%増で、17ヶ月連続の前年同月超えとなった。しかし絶対量が3,724トンと引き続き小さいので国内向けの縮小をカバーするにはほど遠い。
 
 月末在庫は107,066トンで、前月より1%だけ縮小した。前年同月比は逆に1%の増加となっている。

【関連ファイル】
5月実績
https://www.chem-t.com/news/files/tmp_file1_1213759601.pdf