2001年05月23日 |
JRCC、きのう「第7回通常総会」を開催 |
対話集会の開催など9項目の事業計画を推進へ |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:住友化学、日本化学工業協会 |
日本レスポンシブル・ケア協議会は22日、都内千代田区の如水会館で「第7回通常総会」を開き、平成12年度の事業と決算、ならびに13年度の予算と事業計画を全会一致で承認した。 13年度の予算は約1億3,000万円。レスポンシブル・ケア活動の基本テーマは「環境の保護」「保安防災」「健康の確保」「化学品安全」「成果の公表と社会との対話」--の5点。13年度の具体的な事業計画としては「地域説明会や対話集会などによるコミュニケーション」「PRTR制度の普及・啓発」など9項目が挙げられている。 平成13年度の事業計画の概要と、同総会における香西昭会長(住友化学工業会長)の挨拶の内容は以下の通り。 《13年度事業計画》 基本方針=▽情報開示とコミュニケーションの一層の促進▽レスポンシブル・ケア活動の普及 個別活動計画 (1)情報開示=(A)「レスポンシブル・ケア報告書2001」作成とその公表、PRTR対応の報告書作成(B)会員の「レスポンシブル・ケアレポート(環境報告書)」作成支援、勉強会の開催 (2)コミュニケーション=(A)8ヵ所以上の地区でより多くの住民の参加を得ての地域説明会の開催(B)消費者団体や他のNGOとの対話集会の実施 (3)レスポンシブル・ケア活動の普及=(A)会員の拡大(B)制度の見直し (4)国際活動=(A)アジア地域のレスポンシブル・ケア活動の支援(B)アジア日系企業の支援 (5)化学品の安全確保 (6)レスポンシブル・ケア検証制度の構築=(A)パイロット検証の実施(B)レスポンシブル・ケア・コードの完成と公表(C)検証委員育成システムの確立 (7)会員のレスポンシブル・ケア活動の支援=(A)会員の交流会・勉強会の実施(B)相談窓口の充実 (8)PRTR制度の普及・啓発=(A)会員の再教育のための研修会の実施など(B)非会員のPRTR研修の実施 (9)広報その他=(A)「科学インパク」にレスポンシブル・ケア関係情報を掲載(B)協議会ニュースの新規バージョン作成(C)レスポンシブル・ケアネットの開設。 《香西会長の挨拶の概要》 1.当協議会のレスポンシブル・ケア活動は95年の設立いらい順調に進展し、ICCA(国際化学工業協会協議会)でも一定の評価を得られるようになった。レスポンシブル・ケアの基盤作りが終了したと言ってよい。 しかし、環境や安全に対する社会の関心と規制の枠はさらに広がりレスポンシブル・ケア活動の重要性・必要性はますます高まってきている。われわれ化学産業界も、レスポンシブル・ケア活動の一層の発展によって社会からの信頼の向上を図る必要がある。 2.ついては、日本化学工業協会の会員で等協議会に未加入の企業や、ミドルサイズあるいはスモールサイズの企業の方々が参加しやすい制度にして一緒に活動を進めていくようにしてきたい。 もっとも、組織問題を考えるとき「量」をもとめるあまり「質」を落としてはいけない。反面「量」も必要なので、私はもう少し会員を増やすとともに活動の範囲も広げることが当面の課題と考える。 3.アジア太平洋地区12カ国で「アジア太平洋レスポンシブル・ケア会議」が毎年開催されているが、そこで強く感じることは、“欧米系の現地会社はレスポンシブル・ケア活動を積極的に進めているけれど、日本の現地企業はなかなか表に出てこない”ということだ。欧米に負けないよう親会社が方針を出していただけると有難い。 4.最後に強調したいのは、21世紀を迎えて、さらに社会から信頼を得るためにレスポンシブル・ケアの拡大と定着図りたいということだ。会員各位からいただいている物心両面のご協力に感謝するとともに、新しい課題に向けての一層のご協力をお願いする。 |