2008年06月20日 |
ナフサのプレミアムが引き続き高水準に |
アドノックの7月起こし分、トン19.5〜22.0ドル |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(海外、市況) 【関連企業・団体】:なし |
エチレンセンターならびに大手商社筋によると、わが国の商社や石油企業等がアブダビ・アドノックとの間で進めていた石油化学用ナフサの今年7月から来年6月までの1年間分(いわゆる7月起こし分)のプレミアム交渉は、トン当たり19.5〜22.0ドルの範囲内とすることで決着した。 品種別のプレミアム額は、ライトナフサが同22.0ドル、ローサルファーのフルレンジナフサが同20.5ドル、スプリッターナフサが同19.5ドルとなっている。いずれもMOP/A(アラビア湾FOB価格)に上乗せとなる。 今年4月から来年3月までの取り引き分を対象とする4月起こし分に比べると、どの品種も2ドルの減額となる。しかし、日本側各社が提示してきた額をかなり上回っており、しかも、もともと4月起こし分がかつてない高額のプレミアムであったので、今回の決着について日本の石化企業は軒並み不満を示している。 ちなみに、これに先駆けて決着となったサウジ・アラムコの今年下期分のプレミアムはA-180が同16ドル、ラビーグ積みのフルレンジナフサが同15ドル、ジュベール積みのフルレンジナフサが同12ドルで、いずれも上期分の横並びとなっている。またクウェート・KPCとの間の8月起こし分のフルレンジナフサの決着プレミアムは同17ドルで、4月起こし分を同2.75ドル下回っている。いずれもこの2年で大幅な増額となっており、スポット価格の急騰に窮地に立たされている石化各社は一層厳しい局面に追い込まれることになる。 |