2008年06月23日
千代田化工、デンマーク大手電力に大型排煙脱硫装置技術ライセンス
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:千代田化工建設

 千代田化工建設は23日、デンマークの大手エンジニアリング会社であるバーマイスター・アンド・ウェイン・エナジー社(BWE)を通じて、欧州の大手エネルギー会社ドン・エナジー社(Dong Energy A/S 本社:デンマーク)が所有するアスネス発電所向けに、CT-121プロセスの技術ライセンスを行なうと発表した。

 アスネス発電所は、デンマーク、カルンボルグにある同国で最大規模の発電能力(1,057MW)を持つ石炭火力発電所。今回の契約では、CT-121プロセスをBWE社へライセンス供与するとともにその基本設計を行い、BWE社は同プロセスをドン・エナジー社にサブライセンス供与し、設計、調達、建設工事を担当する。

 千代田化工は、2004年にBWE社およびイタリアのサルバトーレ・トリフォーネ・アンド・フィリ社(Salvatore Trifone & Figli S. p. A、BWE社の親会社)との間で、欧州向けライセンス契約を調印しており、今回の受注は同契約下での初の受注となる。

■CT-121プロセス(千代田サラブレッド121排煙脱硫法)とは:

 石油・石炭焚きボイラーなどの排煙から二酸化硫黄(SO2)を吸収し、石こうとして固定する千代田独自の排煙脱硫プロセス。亜硫酸ガスの吸収液を排煙にスプレーする一般的な方式と異なり、吸収液中に排煙を直接噴出、混合するジェット・バブリング・リアクターという特殊な装置を採用することにより、少ない消費動力で高い脱硫率を達成することが可能。装置がコンパクトで、メンテナンスも容易などの特徴がある。国内外で今回を含めて87件の実績を持ち、米国市場では現在約22%のシェアを持つ。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1214208831.pdf