2008年06月25日 |
三菱樹脂、世界最高水準の水蒸気バリア性をもつ高機能フィルムを開発 |
「X-BARRIER」7月1日上市、世界市場で展開 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:三菱樹脂 |
三菱樹脂は25日、世界最高水準の水蒸気バリア性を実現した透明バリアフィルム・シート「X-BARRIER」を開発、今年7月1日に上市すると発表した。開発にあたっては三菱化学とも連携した。これまでのメーカーへのサンプル評価で高い性能が実証されたため、今後は国内だけでなく世界市場に向けて展開する。 「X-BARRIER」は、透明フィルムとして世界最高水準となる10マイナス4乗(グラム/平方メートル/日)レベルの水蒸気バリア性を実現した。また、酸素・二酸化炭素バリアなどの各種ガスバリア性をあわせ持つほか、耐熱性や耐高温高湿性、耐候性、耐屈曲性などの機能性を顧客のニーズに合わせてカスタマイズできる高機能のフィルムとしている。 従来のバリア性フィルムは、主に包装材料分野向けが中心だったが、「X-BARRIER」は半導体チップや有機ELディスプレイ、太陽電池など、将来的に普及が期待される情報電子分野をターゲットに幅広い展開ができる。また生産性の高い「ロールtoロールプロセス」(注)の採用が可能となり、大幅なコスト削減が期待できる。 「X-BARRIER」は、次世代の“キーマテリアル部材”として、情報電子や高度医療、医薬品向け包装材も含め、3年後には50億円の販売を目指す。また引続き技術改良を進め、さらなる水蒸気バリア性の向上を今後も追求していく。 【将来的な用途】 (1)情報電子分野 : 半導体チップ、デバイスボード、有機ELディスプレイ、有機太陽電池、電子ペーパーなど。 (2)包装材料分野 : カテーテルや手術用針、糸などの医療用具、目薬やコンタクトレンズなどの医療品。 ■ 「ロールtoロールプロセス」とは: 印刷工程のように、ロール状のフィルム基板に有機半導体材料などを組み込んで各種デバイスを製造する工程のこと。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1214373307.pdf 一般フィルムとのガスバリア比較マップ |