2001年07月16日
昭和電工、BPPAから酢酸の引き取りをスタート
1,000トン積みの第1船が12日に出航
【カテゴリー】:環境/安全
【関連企業・団体】:昭和電工

 昭和電工がマレーシアのビーピー ペトロナス アセチルズ社(BPPA)から長期にわたって引き取ることにしている酢酸の第1回分が12日に予定通り現地で船積みされて出航した。
 第1船の船積み数量は1,000トン。その全量が昭和電工のアジア地域のユーザー向けとなっている。これを皮切りに同社は、年間12万トンをBPPAから引き取って同じく同社のアジア地域の需要家と同社の子会社の一つである酢酸エチル企業に供給していく計画である。
 BPPAは、英・BP70%、マレーシア・ペトロナス30%の共同出資による酢酸専業企業。昨年11月にケルテー地区に年産40万トン能力のメタノール法酢酸プラントを建設して営業運転に入っていたが、5月下旬にペトロナスのCO設備がトラブルを起こしたためしばらく運休を余儀なくされていた。しかし、7月早々にCO装置が予定通り復旧して再稼動を始めたため、BPPAもそれ以降はフル操業中のところ。
 昭和電工は、そのBPPAが製造する酢酸の3分の1を長期安定的に引き取っていくことにしているわけ。これに伴い、同社の酢酸の総供給能力は最大年間37万トンに拡大する。同時に、原料(エチレンとメタノール)の価格の変動に柔軟に対応していけるようになること、成長が著しいアジア市場のユーザーに対する円滑・迅速なデリバリー等の需要家サービスの向上が図れて顧客の満足度を高められること--といった強みも合わせて発揮していけることになる。