2008年07月01日
BZのACP、7月は1,325ドルにアップ
前月比15ドル高の史上最高値に
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 わが国の大手石油企業とわが国並びに東アジア地域の主要ユ−ザーとの間で進められてきたBZ(ベンゼン)のコントラクトものの7月分の価格交渉は、トン当たり1,325ドルとすることで決着した。
 この結果、過去最高の6月の同1,310ドルを同15ドル上回って史上最高値となった。今年1月に比べると同340ドル、前年同月に対比すると同280ドルの値上がりとなる。

 7月分の価格交渉は、原油並びにナフサの高騰を理由に大幅値上げの必要を強く主張する石油企業側と、製品価格への転嫁が困難として現状維持を強力に求めるSM(スチレンモノマー)メーカーやPH(フェノール)メーカーなど主要需要家が鋭く対立するかたちとなった。
 結果は双方が譲歩することで決着となったわけだが、この価格では石油精製企業側は必要なスプレッドを大きく割り込むことになり、一方の誘導品各社もそれぞれの製品の国内外の販売価格を大幅に引き上げないと逆ザヤを解消できなくなる見込みという。
 BZのコントラクトものの7月の価格については、欧米でもサプライヤー側とユーザー各社の間の交渉が難航している。うち米国ではリファイナリー大手がガロン当たり5セントアップの435セントをノミネートしているが、需要家が引き下げを主張しているため決着が遅れている。