2008年07月01日 |
三菱重工業、パキスタンの化学会社へCO2回収技術を供与 |
【カテゴリー】:経営(海外、新製品/新技術) 【関連企業・団体】:三菱重工業 |
三菱重工業は1日、パキスタンの化学会、エングロ・ケミカル・パキスタン社(Engro Chemical Pakistan)に二酸化炭素(CO2)回収技術を供与すると発表した。石油化学プラントから放出される燃焼排ガスに含まれるCO2を回収して尿素増産用に利用するもので、CO2回収能力は340トン/日。プラントの完成予定は2010年7月。 今回ライセンス供与するのは、尿素の製造工程で出る燃焼排ガスからCO2を特殊な吸収液(KS−1)を用いて分離・回収し、回収したCO2を尿素合成プロセスに原料として供給する技術で、排ガスからのCO2回収率は約9割と高く、また、他プロセスに比べてエネルギー消費量が大幅に少ないのが特徴。 エングロ・ケミカル・パキスタン社は、パキスタンのダハルキ(Daharki)市に、1系列3,835トン/日のアンモニア・尿素プラントを建設中で、今回はCO2回収装置が新設プラントに設計段階から組み込まれる初ケースとなる。 同社はこれまでに、マレーシアの尿素肥料工場(回収能力200トン/日)をはじめ、インド最大の尿素肥料会社IFFCO社の2工場(回収能力各450トン/日)、また、アラブ首長国連邦の尿素肥料会社FERTIL社(400トン/日)や、バーレーンの石油化学会社GPIC社、及びインドの尿素肥料会社NFCL社にそれぞれ450トン/日の回収技術を供与してきた実績をもつ。 |