2008年07月01日
タカラバイオ、白血病遺伝子治療用医薬品の治験届を提出
【カテゴリー】:ファインケミカル(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:タカラバイオ

 タカラバイオ(加藤郁之進社長)は1日、自殺遺伝子HSV-TKを利用した白血病に対する遺伝子治療(開発コード:TBI-0301)の治験計画届書を、6月30日付で医薬品医療機器総合機構に提出したと発表した。

 治験薬であるTBI-0301は、HSV-TK遺伝子をリンパ球に導入するために使用される遺伝子治療用レトロウイルスベクターで、同治験では、同種造血幹細胞移植後の再発白血病に対するドナーリンパ球輸注(DLI)療法にTBI-0301が利用される。
 
 DLI療法は、各種白血病の再発に対して有効性の高いことが明らかになっているが、副作用として生ずる移植片対宿主病(GVHD)が問題で、HSV-TK遺伝子を利用した遺伝子治療は、このGVHDが発症した時にガンシクロビルを投与することにより効果を発揮することが期待される。

 本治験は、当局による調査の後、医療機関と治験契約を締結したうえで、2008年度中に開始する予定。