2008年07月04日
石化協・藤吉新会長「難しい時代・対応に全力」
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:石油化学工業協会
藤吉新会長

 石油化学工業協会は3日に開催した定時総会で、正副会長の任期満了に伴う改選を行い、新会長に藤吉建二・三井化学社長、副会長に高橋恭平・昭和電工社長と大宮秀一・出光興産副社長の両氏を選出した。
 
 藤吉新会長は総会の後記者会見し「石化協は創立50周年を迎えたが、取り巻く環境は大きく変わった。今は難しい時期にある」と前置きし、今後の重点課題として(1)保安・安全の確保(2)地球温暖化対策の一層の推進(3)国際化対策強化のための基盤整備、の3点をあげた。また今後の取り組みについては「日化協や他の産業界、政府機関などとも連携して推進していきたい」と強調した。
 
 原料価格の高騰という課題をかかえたわが国石化業界が、今までにない“難しい時代”に入ったという認識では3氏とも一致しており、高橋氏は「この難しい中で、何ができるのか、50年の歴史を踏まえて新しい道を探っていきたい」。大宮氏も「原材料価格はどこまで上がるのか、まだ先が見えない。どう吸収していけばいいのか、足元も大変だが、皆さんの力を借りて対応に全力をつくしたい」とそれぞれ感想を述べた。

米倉前会長

 このあと開かれた、50周年祝賀パーティには業界首脳や関係者約350人が出席。藤吉会長の挨拶、照井恵光・経産省製造産業局次長の祝辞に続いて、前会長の米倉弘昌・住友化学社長が乾杯の音頭をとった。
 
 米倉氏は「石化協はこれからの50年が新しい歴史の第一歩となる。これまでは前途に洋々たるものがまだあったが、これからは厳しいものになるだろう。幸い、日本の技術力は世界に冠たるものがある。これを活かせば、欧米に並ぶプレゼンスは確立できる」と力を込めて挨拶した。