2008年07月04日 |
フタムラ化学、樹脂フィルム等の再値上げへ |
原料価格の続騰分を製品価格に転嫁 |
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品) 【関連企業・団体】:フタムラ化学 |
プラスチックフィルム大手のフタムラ化学は、同フィルムとセロファンの全品種の販売価格を7月15日出荷分から改定する方針を固めた。4月に続く今年2度目の製品値上げとなる。週明けから需要家各社に対して説明と説得を開始する。 プラスチックフィルムについては、OPPフィルム(ポリプロピレン延伸フィルム)、CPPフィルム(ポリプロピレン無延伸フィルム)、L-LDPEフィルム(直鎖状低密度ポリエチレンフィルム)、PETフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム)の全品種の価格を23%引き上げることにしている。 セロファンに関しては、プレーンセロファンの場合で1連(20ミクロン厚みの500平方メートル単位)当たり1,500円、防湿セロファンで同2,500円の値上げを計画している。 今回の価格改定も、これまでの製品値上げと同様に、各種原燃料価格の上昇を回避できなくなってきたことで生じる採算割れの防止が目的。プラスチックフィルムの価格修正はPP、L-LDPE、PETの価格の再値上げに、またセロファンの改訂はパルプ、薬品、燃料等の上昇に対応してのもの。 プラスチックのフィルムの場合は、レジン各社からかつてないほどの大きな幅の値上げの受け入れを強く迫られ、事業を維持していくには各種レジン価格の上昇分を製品価格に転嫁していくほかなくなったと説明している。原料樹脂各社からは、新価格を受け入れてもらえない場合は取引を継続できなくなる旨を通告されているとのこと。 来週以降、同じ事情から価格再改定の加工企業が相次いで出てくる公算が濃い。ただし樹脂メーカーの多くは、最近の原油のスポット価格の動向から遠くない時期に再値上げせざるを得なくなると判断している。その場合、加工企業も再び製品値上げに挑戦していかざるを得なくなる。現にフタムラ化学は、原料レジン価格が再度引き上げられればそれに合わせて速やかに製品価格に転嫁していくとしている。 |