2008年07月04日
積水化・住商、強化プラスチック複合管事業でロシアへ進出
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:住友商事、積水化学工業

 住友商事と積水化学の両社は4日、ロシアの水環境インフラ市場に進出するため、サンクトペテルブルグ市から30キロのレニングラード州フシェボロスク市に、現地企業と合弁で強化プラスチック複合管工場を建設し、本格事業化すると発表した。

 新会社は、社名「LLC SUMI-LON」(スミロン)で、住友商事40%、積水化学30%、現地水道工事会社ZAO Vodokanalstroy(ボドカナルストロイ)30%の合弁。2008年度中に強化プラスチック複合管年産3,000トン設備1系列を完成、3年後の2011年度には同15,000トン(3系列)に増設する。
 
 積水化学がこれまで蓄積してきた製品力、生産技術力を背景に、住友商事の経営力とVKS社の現地施工ノウハウを融合させ、ロシアでの事業拡大をはかる。2008年12月末には商業生産を開始する予定。2011年度の売上高50億円を目指す。
 
【合弁会社概要】
(1)会社名  LLC SUMI-LON(スミロン)
(2)会社形態  有限会社
(3)設立日  2008年7月中旬会社登記完了予定
(4)事業内容  強化プラスチック複合管・継手の製造・販売
(5)資本金  2008年度 181百万ルーブル(約8億円) 2011年度 267百万ルーブル(約12億円)
(6)出資比率  住友商事(40%)、積水化学(30%)、VKS社(30%)
(7)所在地  レニングラード州フシェボロスク市(サンクトペテルブルグ市から約30km)
(8)工場面積  約20,000平方メートル(工場建屋7,290、事務所1,500、在庫場10,000)
(9)生産能力  強化プラスチック複合管:08年度 3,000トン/年、11年度 15,000トン/年
(10)従業員  08年度 約30名 11年度 約100名

■ 強化プラスチック複合管とは
 ガラス繊維、不飽和ポリエステル樹脂および硅砂からなるプラスチック複合管のことで、積水化学は「エスロン RCP」の商品名で1975年から発売。ガラス繊維特有の高い強度と可撓性を持ち、耐震性、耐薬品性、水理特性に優れている。上下水道管のほか、空港整備、宅地造成地の雨水配管、灌漑用管路に広く採用されている。


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1215143834.pdf


工場予定地

VSK社による施工事例