2001年05月22日 |
エクソンモービル・シンガポールのエチレン装置が稼動開始 |
18~20日にエチレンもプロピレンもオンスペック |
【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:エクソンモービル |
エクソンモービルがシンガポールのケミカルアイランドに建設した大型エチレンプラントが本格稼動を開始した。18日にナフサを投入、20日にエチレンがオンスペックとなり、22日にはプロピレンについても所期のスペック通りの生産が実現できたという。 今回稼動を開始したエチレン装置の年間生産能力は80万トン能力。プロピレンの生産能力は年44万トンである。昨年末にポリオレフィンプラントとともに完成したが、試運転段階でボイラーの爆発事故が発生したためその復旧活動に追われ、本操業入りが大幅に遅れていた。 一方、ポリエチレンとポリプロピレンの設備については、原料オレフィンを他社から手当てして3月中旬以降試運転を続けており、したがって、いつでも本操業入りできる状態にあった。今回のエチレンプラントの稼動開始によって、完全な一貫生産体制が整うことになる。 ポリオレフィン設備の年間生産能力は、ポリエチレンプラント(HDPEとL-LDPEの並産設備)が48万トン。ポリプロピレンが27万5,000トンである。 アジア・中東地域では、今回のエクソンモービルの新プラントに先駆けてサウジアラビアで合計3基の大型エチレンプラントと関連誘導品装置が今春から本格操業を始めている。また、台湾でも昨年完成した大型装置がこの春から本格的な稼動に入っている。6月からはこれにエクソンモービルが加わるわけで、アジア地域を重要な市場としてきた日本の石油化学業界はこれまでになく厳しい立場に追い込まれることになりそう。 |