2008年07月15日 |
SMの出荷は6月も前年比9%減と引き続き不調 |
上期計も輸出の大幅減で前年同期を13%下回る |
【カテゴリー】:実績/統計(原料/樹脂/化成品) 【関連企業・団体】:日本スチレン工業会 |
日本スチレン工業会の15日の発表によると、SM(スチレンモノマー)の6月の総出荷数量は272,214トンで、前年同月の実績を9%下回った。これでSMの出荷量は6カ月連続の前年同月割れとなった。輸出の大幅減が大きく影響している。 出荷のうちの国内向けは146,576トンで同5%減となった。4カ月連続の前年同月割れで、合成ゴム向けは引き続き前年を上回ったが、他の分野はGP・HI向けをはじめ軒並み前年割れとなった。 とくに落ち込みが大きかったのは輸出で、同13%減の125,638トンとなっている。6カ月連続の前年同月割れである。原料高によって輸出採算を確保できなくなってきたSM各社が、これまで以上に契約を絞りはじめたことによると見られる。 この結果、今年上期(1〜6月)のSMの総出荷数量は156万1,571トンで前年同期比13%の減少となった。 うち国内向けは92,0518トンで同2%減で小幅の縮小にとどまった。しかし輸出は641,053トンで、同24%もの減少となっている。輸出が大幅減となったのは、原燃料費の高騰にもかかわらずアジアのSM相場の底上げが進まないため、SM各社が採算割れ輸出を削減しているためと見られる。 これに伴い、同期におけるSMの総生産量は153万7,102トンで前年同期の実績を12%下回った。定修による運休に加えて多くのSMメーカーが内外の需要の低迷に対応し、大幅な自主減産に踏み切ったことによる。月間生産量の前年同月割れは7カ月連続となっている。それでもなお6月末在庫が前年同月比37%増の102,277トンと多いので、各社ともしばらくは減産を継続する構えだ。 【関連ファイル】 6月実績 https://www.chem-t.com/news/files/tmp_file1_1216115147.pdf |