2008年07月22日 |
全員「銅メダル」、化学オリンピック代表きょう帰国 |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:日本化学会、日本化学工業協会 |
12日からハンガリー・ブダペストで開催されていた第40回「国際化学オリンピック」は21日閉幕したが、現地からの連絡によると、日本代表の4人は全員「銅メダル」だった。期待が大きかっただけに、やや残念な結果に終わった。 06年の韓国・慶山大会では金メダル1、銀メダル3と好成績をあげたが、07年のロシア・モスクワ大会は全員銅メダルだった。これで全員銅メダルが2年続いた。 <日本代表の成績> ◇東 星一 :灘高等学校・3年=銅メダル ◇小澤 直也 :駒場東邦高等学校・2年=銅メダル ◇鈴木 裕太 :宮城県仙台第二高等学校・3年=銅メダル ◇福井 識人 :灘高等学校・3年=銅メダル ■文科省のカリキュラムに疑問の声も 国際化学オリンピック大会は、毎年世界約70カ国から約270人の高校生が参加して開かれている。試験科目は実験試験と筆記試験で、それぞれ5時間ずつ。成績優秀者には金メダル(参加者の1割)、銀メダル(同2割)、銅メダル(同3割)が贈られる。 しかし日本には、文部科学省のカリキュラムに“実験”の履修科目がないため、生徒たちは実験テストは未経験で、毎回これが日本代表の大きなハンディとなっている。 主催者の日本化学会などは、代表に選ばれた4人に2日間程度の強化合宿を行い“特訓”して代表を送り出しているが、あまりにも“ドロ縄”で、効果も疑問だ。「文科省に考えてもらわないと、参加する生徒たちがかわいそうだ」といった声も業界にはあがっている。 なお一行は、22日午前東京に帰り、文部科学、経済産業両省に帰国報告する。 |