2008年07月22日 |
三井化学、石化製品を8月に再値上げ |
8〜9月のナフサ価格見通しを93,000円に修正 |
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品) 【関連企業・団体】:三井化学 |
三井化学は22日、同社の基礎化学品事業本部と機能材料事業本部とで企業化している各種石油化学製品の国内販売価格を8月に再度引き上げることにしたと発表した。 これは、8月と9月の原燃料価格がともにこれまでの同社の予想を大きく上回るレベルに跳ね上がるのが確実の見通しとなってきたことによるもの。例えば国産ナフサ価格は、従来の予想を1キロリットル当たり10,000円上回って93,000円に、また0.3%C重油の価格はこれまでの予想より同9,000円高い105,000円にそれぞれ大きく引き上げられることになるというのが現在の同社の判断。 6月に打ち出した前回の製品値上げはナフサ価格83,000円、C重油価格96,000円を前提にしたもので、うちナフサ価格の高騰分の製品価格への転嫁については22日までに全ての需要家から同意を得ている。また用役費の上昇分に関しても、製品によって達成度にばらつきがあるものの同社の希望のかなりの部分が受け入れられることになるという。 しかし前回に製品値上げを表明したあと原燃料価格がさらに大幅に引き上げられることが確実となったことで、現在の製品価格では再び大幅な採算割れをきたすのが避けられなくなってきたため8月入りとともに再修正に踏み切ることにしたというわけ。 上げ幅は、製品によってかなり異なる。オレフィンの原単位や使用用役費にばらつきがあるためだ。実施時期は、機能材料事業本部の自動車・産業材事業部で企業化しているEPTなど計7品目が8月1日から、また基礎化学品事業本部で手掛けている工業薬品とフェノールチェーンがともに8月15日からとなる。 各製品の今回の値上げ幅(1キログラム当たりの円価格)とその内訳は以下の通り。ただし、MIBK、IPA、BPA、エポキシ、フェノールの各製品の燃料・用役費等の上昇分のうちC重油価格は同95,000円までの改訂のみとなる。 ▽EO=28円(原料分20円、燃料・用役等8円) ▽EO誘導品=29円(同20円、同9円) ▽工業用EG=19円(同18円、同1円) ▽アンモニア=10円(同10円) ▽尿素=10円(同6円、同4円) ▽メラミン=33円(同20円、同13円) ▽MMA=21円(同16円、同5円) ▽アセトン=20円(同20円) ▽MIBK=38円(同26円、同12円) ▽IPA=24円(同16円、同8円) ▽BPA=14円(同9円、同5円) ▽エポキシ=47円(同34円、同13円) ▽フェノール(フォーミュラー顧客向け)=5円(燃料・用役等5円) ▽自動車・産業材製品(三井EPT、ミラストマー、タフマー、アドマー、ビューロン、ノティオ、ルーカント)=27円(同20円、同7円)。輸出価格はトン250ドル上げ。 |