2001年05月21日

クラレ、メディカル事業を分社化

各事業に則した事業体制を構築、組織のスリム化、権限委譲の拡大へ

【カテゴリー】：経営 【関連企業・団体】：クラレ

クラレは21日、本年度より開始した中期経営計画「G-21」で挙げた戦略領域の内、事業に則した運営を一層進め、今後の拡大を図るためにメディカル事業を製造販売会社として分社化する、と発表した。 　同社メディカル事業は1972年のコンタクトレンズ進出により始まり、1976年に人工臓器、1978年に歯科材料の各事業を加えて今日に至っている。各事業とも倉敷事業所(岡山県倉敷市)を生産拠点にし、海外も含め事業を展開している。 　グローバル化の進展、保険診療システムや薬事法などメディカル事業を取巻く環境は急速に変化、その競争は一層厳しくなっている。とくに専業メーカーとの競争に勝ち抜くためには事業目的を明確にし、各事業に則した事業体制を構築するとともに、組織のスリム化、権限委譲の拡大などを進め、変化する環境に的確且つスピーディーに対応することが求められている。 　このような状況の下、同社が目指すメディカル領域の拡大を実現するため、当事業を生産部門も含め分社化することにしたもの。 　メディカル関連の最終製品メーカーとして、人工臓器・歯科材料・コンタクトレンズの各事業に適した運営体制を構築する。また3事業毎に生産・開発・販売を統合、スピーディーで効率的な運営を進め、各事業に則した運営の促進を図る。 　大半が医療用具という認可商品であることから、独立した組織として、専門性を一層高めていく。その実現のために中途採用、外部専門家の活用なども積極的に進める。 　また、個人において専門性が求められること、および個人での広い範囲での自由裁量が必要なことから、その専門性や事業貢献をより反映させた処遇制度を導入する。 <分社時期、および新会社の概要(予定)> 分社時期:2001年10月1日 社名:クラレメディカル株式会社 本社所在地:岡山県倉敷市洒津1621(現クラレ倉敷事業所内) 社長:大橋克巳(現クラレメディカル事業部長) 事業内容:メディカル関連製品の製造・開発・販売 資本金:25億円(クラレ100%) 売上高:年間約150億円 従業員数:約330人