2001年05月21日
藤沢薬品工業、鎮痛・解熱・抗炎症剤「レクトス」を新発売
コンプライアンスの向上で治療効果を高める
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:藤沢薬品

 藤沢薬品工業は21日、鎮痛・解熱・抗炎症剤「レクトス25」ならびに「レクトス50」(いずれもー般名:ジクロフェナクナトリウム)を、5月22日に、新発売する、と発表した。
 同社は、未充足の医療ニーズを充たす新規性・臨床的価値の高い医薬品の研究開発を最重点指向にしている。また併せて、医療用医薬品に対する医療機関や患者のニーズの多様化に対応し、新しい投与経路や投与体系の研究、新しい剤形の開発、包装の改良など、医薬品の有する薬効に製剤技術的な付加価値を加えることで、コンプライアンス(服薬遵守)を向上させて治療効果を高めたり、服用時の利便性などを向上させる医薬品の開発にも、従来より取り組んでいる。
 同社は、その一環として、帝国製薬(株)グループの太田製薬(株)と捷携し、医療用医薬品である内服用分包液剤4品目を販売しているが、今回新たに、「レクトス25」ならびに「レクトス50」を販売することにした。
 現在、国内では十数種類の鎮痛・解熱・抗炎症坐剤が使用されていますが、その中でもジクロフェナクナトリウム坐剤は鏡痛・解熱作用が強力であり、血中濃度の半減期も短いことより、繁用されている鎮痛・解熱・抗炎症坐剤。しかし、坐剤には「確実に挿入できない」「薬剤が途中排出する」「衛生的に挿入できない」「冷所保存であり保管に不便である」などの、問題点が従来より指摘されていた。
 「レクトス25」ならびに「レクトス50」は、ジクロフェナクナトリウム(一般名)を一回使いきりタイプの注腸軟膏キット製剤にしたもの。注腸軟膏キット製剤は、従来の坐剤の問題点を解決するために開発されたもので、薬剤を注射剤で使われるような注入器(シリンジ)に予め充填した製剤。注腸軟膏キットにする事で、「確実な注入」・「薬剤もれ軽減」・「清潔操作」・「室温保存」が可能となる。坐剤を使用されている患者のQOLの改善につながるとともに、介護者・看護婦・看護士など患者に坐剤を注入する方にとっても使いやすく衛生的な薬剤。また本剤は、注射剤以外では本邦で初めてキット加算が算定された製剤であり、外用剤のキットとして有用性が認められている。本剤の発売が臨床における新たな選択肢の提供となり、医療に一層貢献出来るものと期待しているとしている。
 「レクトス25」ならびに「レクトス50」は、帝国製薬グループの太田製薬が開発し、製造も太田製薬が行い同社が販売する。