2008年08月01日
BZの8月のACP、1,285ドルに下降
石油各社と需要家側がともに譲歩
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 BZ(ベンゼン)の8月のアジア地域におけるコントラクトものの価格(ACP)がトン当たり1,285ドルとなることが31日に決まった。
 
 7月のACPは前月比15ドル高の1,325ドルであった。したがって8月は40ドルの値下がりとなる。BZのACPが値下げとなるのは4ヵ月振り。
 石油精製企業の多くは1,350ドルへの引き上げを希望していたが、採算割れを理由に逆に1,260ドル台への値下げを求めるPH(フェノール)メーカーやSM(スチレンモノマー)メーカーの強い反発に合って大幅に譲歩した。もっとも、需要家側にも強い不満が残るかたちの決着となったと言える。

 一方、米国におけるコントラクト価格(USCP)は1ガロン当たり445セントとすることで供給者側と需要家側とが合意した。トン当たり1,332ドルで、ACPとは逆に7月を87ドル高くなる。米国市場では、採算割れに悩むリファイナリー各社が相次いでBZの減産強化に踏み切っており、これに伴い需給がこれまでになく逼迫している。このため需要家側も石油各社の値上げ要求を受け入れざるを得なかった模様。USCPのガロン445ドルは史上最高値。