2008年08月05日 |
三井グループのインドPPコンパウンド会社 建屋が完成 |
押出機2基設置へ、9月早々には全て完工 |
【カテゴリー】:経営(海外、原料/樹脂/化成品) 【関連企業・団体】:プライムポリマー、三井化学 |
三井化学80%、プライムポリマー20%の出資によるインドのPPコンパウンド企業「ミツイ・プライムアドバンストコンポジット・インディア」が同国・デリー近郊(ラジャスタン州ニムラナ地区)の新工業団地内に建設中だったPP(ポリプロピレン)コンパウンド工場の建屋がこのほど完成した。 これにより同社は、直ちに自動車部品向けコンパウンドを製造するための押出機の搬入・据え付け工事に入る。設置するのは年産5,000トンと同10,000トン能力の装置各1基合わせて2基。9月早々に全ての工事を完了して試運転に入る。営業運転開始は来年3〜4月となりそうだ。 今回完成した建屋は、次期に増設する同10,000トン能力機も含めた合計3基の稼動が可能なスペースを持つ。製品コンパウンドは、現地に進出しているスズキ、ホンダ、トヨタの各社に納入する。原料のベースレジンはタイのサイアムグループから購入する。 今回のインドの工場が立ち上がると、三井グループのPPコンパウンドの生産拠点は日本、タイ、北米、メキシコ、中国を合わせて6カ国・10工場となる。年産総設備能力は、日本国内30万トン、海外35万トンの計65万トンとなる。他に、欧州でも専門企業に生産を委託して年間およそ1万5,000トンの市場を確保している。 PPコンパウンドは、バゼルが年間84万トンの設備能力を持ち世界のトップだが、三井グループの総設備能力は、そのバゼルに次いで世界第2位となる。しかし“守備範囲”の広さでは、欧州に偏っているバゼルを大きく上回っており、また世界全域で成長を続ける日系自動車企業群に対する納入実績の面でもバゼルを引き離しているという。 |