2008年08月19日
三菱ガス化学、サウジに超大型メタノールプラント完成、稼動開始
アル・ジュベールに5基目、日産5,000トン能力、世界最大級
【カテゴリー】:経営(海外)
【関連企業・団体】:三菱ガス化学

 三菱ガス化学は19日、サウジアラビア基礎産業公社(SABIC)と合弁のサウジアラビアメタノール社(AR-RAZI)が、アル・ジュベール地区に5基目となる日産能力5,000トン(年産170万トン)の超大型メタノールプラントを完成し、本格運転に入ったと発表した。
 
 AR-RAZIは、同社主導の日本サウジアラビアメタノール(JSMC)と、SABICの折半出資によるメタノール生産会社で、日産5000トンのプラント能力は世界最大級。生産プロセスには三菱ガス化学/三菱重工法(MGC/MHI法)を採用した。設備投資額は非公開。

 プラントは2005年6月に着工し、今年3月予定通り完工した。試運転結果も良好なため、既に製品出荷を開始している。

 AR-RAZIは、5基のプラント(いずれもMGC/MHI法)合わせて年産能力が500万トンと、単一のメタノール生産工場としては世界最大規模となった。
 
 生産するメタノールの一部は、SABICの関連会社であるThe Saudi Arabian Fertilizer Company 社(SAFCO)から原料天然ガスの供給を受けて、受託生産を行う計画で、これによりAR-RAZIは、ほぼフル稼働となる予定。

 メタノール市場は、世界的な景気減速の懸念はあるものの、中国ではDMEやガソリンブレンド等に需要は増加しており、今回増産分はアジアを中心にスムースに市場に吸収されると同社ではみている。


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1219119134.pdf