2008年08月19日
PPフィルムの出荷、7月は前年を大幅に上回る
前倒し需要の発生か、食品包装用が異例の伸び
【カテゴリー】:実績/統計(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:日本ポリプロピレンフィルム工業連合会

 日本ポリプロピレンフィルム工業連合会が19日に集計したところによると、同フィルムの7月の出荷数量はOPP(PP延伸)フィルムもCPP(PP無延伸)フィルムもともに前年同月の実績を大きく上回った。

 OPPは25,456トンで前年同月比が20.1%増、CPPは15,625トンで同15.4%増となっている。いずれも異例の高率成長と言える。これには、最大消費品種である食品包装用がかつてない大きな伸びを遂げたことが大きく作用している。OPPの食品包装用は同23.2%増、CPPの食品包装用は21.7%増とそれぞれ記録的な高成長率となっている。両フィルムメーカーによる大幅値上げが必至と判断して大手コンバータが多めに発注したせいではないかと見られている。
 この結果、OPPの出荷量は7ヵ月連続の前年同月超えとなった。またCPPは6ヶ月振りに前年同月を下回った6月から一転して再び前年同月超えに戻った。

 1月から7月までの出荷の累計はOPPが149,786トン、CPPが95,603トンとなった。前年同期に対比すると、OPPは8.5%増、CPPは5.0%増となる。プラスチック加工製品の中ではめずらしい高成長といえる。食品メーカーやIT関連企業のニーズの多様化と高度化に機敏に対応してきている点が大きいと見られる。ただしこれからは、前倒し需要の反動が出てくる心配もある。