2008年08月27日 |
SPDC、9月のPEのアジア向け価格を引き下げへ |
中国の国産品の急落に対応、100ドルの値下げ |
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品) 【関連企業・団体】:サウディ石油化学 |
サウディ石油化学(SPDC)は26日、中国をはじめとしたアジア地域のポリエチレンの大手需要家と大手トレーダに対して日・サ合弁会社「シャルク」の直鎖状低密度ポリエチレン(L-LDPE、商品名;QAMAR)の9月のCFR価格をトン当たり1,730〜1,740ドルにする旨を通告した。ナチュラルグレードを1,730ドル、高透明グレードを1,740ドルとする。 8月の価格は1,830〜1,840ドルで、前月と同じであった。9月の通告価格はその8月の価格を100ドル下回ることになる。QAMARの最近の値下げは、5月に実施した10ドルだけ。このときは、競合樹脂であるHDPEのアジア相場が急落するという特殊な要因が発生したからで、この場合を除くとほぼ毎月のように値上がりしてきている。 そうした中で今回同社が突然の大幅な値下げに踏み切ったのは、最大の消費国である中国の国産レジンの価格が6月下旬から8月上旬にかけて急落したため。国産のL-LDPEの価格は6月上旬まではトン当たり16,000元強のレベルにあったが、その後下降に転じて8月初旬までにトータルで3,000元下がった。それ以降は若干持ち直しているが、それでもせいぜい14,000元どまりとなっている。 こうした中では、品質面で国産品をしのぐQAMARといえども思い切った値下げに踏み切らざるを得なくなったというわけで、これに伴いエクソンモービルなど同樹脂大手も同様の値下げを決意することになりそう。 |