2008年09月02日
ナフサのC&F価格、8月の契約分は1,014ドルに
12ヵ月振りの下降、北西欧では2ヵ月連続の値下がり
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(市況)
【関連企業・団体】:なし

 わが国の大手商社や石油ならびに石油化学企業が8月中に国際市場で契約したナフサ(オープンスペックもの)の先物のC&F価格はトン当たり平均およそ1,014ドルとなった模様。
 
 4ヵ月連続の1,000ドルの大台超えとなったものの、前月の契約価格に比べると約143ドル(12.3%)安い。月間平均価格が前月を下回るのは、07年8月に前月の698.9ドルから667.2ドルに下がっていらい12ヵ月振り。

 一方、北西欧のCIF価格は同955.4ドルで前月を127ドル弱下回っている。3ヵ月振りの1,000ドルの大台割れであり、前月に続いての値下がりとなった。
 
 ナフサの先物の8月契約分が日本向けも北西欧向けもともに下がったのは、原油のスポット相場が弱含みに転じているのと、石油化学製品の需要不振でナフサの消費量が縮小傾向にあるため。北西欧の価格が先行するかたちで下がり、しかも絶対額も日本向けを下回っている点が注目されるが、これは同地域のナフサの需給バランスが大きく緩和しているからと見られる。今後は余剰分がインドやその他のアジア諸国に振り向けられると予想する向きが商社筋に多い。