2008年09月04日
PXの価格交渉、9月分も進展せず
8月分も含め膠着状態が続く
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 石油精製企業とTPA(テレフタル酸)企業によるPX(パラキシレン)の価格交渉は9月に入ってもほとんど進展せず、8月分も含めた当面の価格についての具体的な話し合いが始まるのは相当先になる模様。双方とも、今月末までは膠着状態が続くと判断している。
 
 TPA向けのPXの価格は、毎月月末に日本の石油精製メーカーと日本並びに台湾のTPAメーカーとが個別に交渉して翌月分を決めている。7月分については、原油の高騰を背景に石油精製側が大幅値上げを主張した結果、前月比トン185ドル高の同1,625ドルに決まった。
 
 しかし8月分に関しては、同1,300ドル台への引き下げを要求するTPA企業側と同1,500ドル台を維持したいとする石油精製各社が真っ向から対立、ごく一部の企業同士が同1,370ドルで妥結したものの大半の企業は妥協点を見い出せないまま現在に至っている。

 9月分についても、8月分と同様に双方の主張に大きな開きがあるため膠着状態に陥っている。現時点で石油精製側の提示価格は同1,420ドルとなっている模様。一方、TPA企業の多くは同1,250ドルへの引き下げを強く求めている。ともに、採算を維持していくにはこれ以上譲れないとしている。お互いが歩み寄るとすれば、原油価格の先行きの見通しがあるていど把握できる9月末当たりになりそうだ。