2008年09月04日
4-6月期「産業活動分析」化学工業生産 4期ぶりに上昇
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:経済産業省

 経産省が3日発表した08年4ー6月期の産業活動分析によると、鉱工業生産は前期比▲0.1%と、2期連続の低下となった。業種別にみると、情報通信機械工業、一般機械工業、輸送機械工業など13業種が低下し、化学工業、石油・石炭製品工業など4業種が上昇した。
 
 ■ 化学工業(除、医薬品)の概況
(1)生産は、前期比1.2%と4期ぶりの上昇となった。化粧品、合成ゴム、有機薬品などが増加し、石油系芳香族、プラスチックなどが減少した。

(2)出荷は、前期比▲1.9%と2期連続の低下となった。石油系芳香族、化粧品、写真感光材料、合成ゴムなどが減少し、化学肥料、塗料・印刷インキなどが増加した。
 内外需別に見ると、国内向けは有機薬品、化粧品、石けん・合成洗剤・界面活性剤などの減少により同▲1.4%の低下、輸出向けは石油系芳香族、無機薬品・顔料・触媒などの減少により同▲1.3%の低下となった。

(3)在庫は、前期末比4.0%と3期ぶりの上昇となった。合成ゴム、環式中間物、化粧品などが増加し、化学肥料、有機薬品、プラスチックなどが減少した。在庫率は前期比3.6%で、2期連続の上昇となった。
 
◇石油化学製品は、生産が前期比1.6%と2期ぶりの上昇、出荷は同▲1.6%と2期連続の低下、在庫は前期末比5.0%と2期連続の上昇となった。
 
◇ソーダ工業製品の生産は前期比2.8%と2期ぶりの上昇、出荷は同▲5.3%と3期ぶりの低下となった。品目別にみると、か性ソーダの生産は一部で定修が行なわれなかったことにより前期比3.5%と2期ぶりに増加した。

◇石油系芳香族は生産が前期比▲6.8%と2期連続の低下、出荷は同▲7.8%と3期ぶりの低下、在庫は前期末比9.6%と4期連続の上昇となった。

◇環式中間物の生産は前期比1.3%と5期ぶりの上昇、出荷は同0.5%と4期ぶりの上昇となった。在庫は前期末比13.9%と4期連続の上昇。品目別に生産をみると、PTAは前期に中国向け輸出が減少したことによる反動から前期比17.7%と2期ぶりの増加、スチレンモノマーか定修を終えた工場があり同5.9%と4期ぶりの増加となった。