2008年09月05日
08年度「バイオインダストリー協会賞」浅野・大竹両教授
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:バイオインダストリー協会

 財団法人バイオインダストリー協会(JBA)はこのほど、バイオ産業の健全な発展に貢献した人を対象にした08年度バイオインダストリー協会賞を、(1)「新しい酵素反応の開発と産業利用に関する研究」で成果をあげた富山県立大学工学部生物工学科の浅野泰久教授
 (2)「微生物のリン酸代謝に関する基礎研究と資源環境分野への応用」で微生物の営みを解明した、大阪大学大学院工学部研究科の大竹久夫教授の両氏に贈ることを決めた。
 
 浅野教授は、微生物や植物由来の新しい酵素(フェニルアラニン脱水素酵素)を見出し、進化分子工学の手法によって変異し、新しい用途を開発した。すでに化学工業や医療分野では「検出用試薬」などに利用している。
 
 大竹教授は、微生物がどのようにして下界からリンを獲得し、生命の営みに利用しているかを分子レベルで解明した。また、都市下水中のリンを活性汚泥微生物に取り込ませ、カルシウムを添加して回収しバイオリン鉱石と呼ぶ人工リン鉱石の製造に成功した。
 
 
 受賞者にはそれぞれ賞状と副賞(50万円)が贈られる。授賞式・発表会は10月15日、Bio Japan 会場(パシフィコ横浜)で行なう。