2008年09月08日
三菱ガス化学、新規健康食品素材「補酵素PQQ」米国で事業化
【カテゴリー】:経営(海外、新製品/新技術)
【関連企業・団体】:三菱ガス化学

 三菱ガス化学(MGC)は8日、これまで研究用試薬として販売してきた補酵素ピロロキノリンキノン(PQQ)が、米FDA(アメリカ食品医薬品局)から新規健康食品素材として承認されため、米国内で健康食品素材として市場開拓を開始すると発表した。

 PQQは酸化還元酵素の補酵素の一つで、03年には理化学研究所から50年ぶりの発見となる14番目のビタミンである可能性が報告されている。

 三菱ガス化学は現在、世界唯一のPQQメーカーで、これまでは研究用試薬として国内外の大学や研究機関に販売してきたが、新しいビタミン作用が報告されたため、新規の健康食品素材として開発を進めてきた。

 PQQには神経保護作用、神経成長因子の増強作用、抗酸化作用が見出されており、最近では、ラット試験やヒト試験において記憶能力や識別能力の向上など脳機能改善も確認されている。さらに、コエンザイムQ10 と併用することでこれらの作用が増強されることも確認されている。
 
 同社は、アメリカ国内での事業化規模や売上目標などは明らかにしていないが、現在米国内で脳の栄養素として人気の「フォスファチジル」が年間10トン程度とみれれているところから、新しいタイプのPQQの場合は、この数倍の規模は期待できるとみているようだ。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1220849467.pdf