2008年09月08日
三菱ガス化学、東京・大田区の旧共栄化成用地汚染問題で上告
【カテゴリー】:経営(環境/安全)
【関連企業・団体】:三菱ガス化学

 三菱ガス化学(本社:東京都千代田区、酒井和夫社長)は8日、40年以上前に子会社が所有していた土地からPCBによる土壌汚染が見つかり、東京都から11億円にのぼる処理費用の負担命令を受けている問題で、先の東京地裁での控訴審判決を不満とし8月29日、最高裁判所に対して上告手続を行なったと発表した。
 
 問題の土地は、旧日本瓦斯化学の子会社だった、共栄化成工業(当時)が所有していた東京都大田区大森南4丁目の工場用地で、昭和30年代に無水フタル酸を製造していたが、業績が振るわず、会社は昭和40年土地とともに清算した。
 
 同地からPCBによる土壌汚染が発見されたのは平成12年で40年以上前に清算したとはいえ子会社が同地でPCBを使用していたことは事実。このため東京都は、三菱ガス化学に対して、公害防止事業の費用負担(11億5,800万円)を求める行政処分を行なった。
 
 これに対して同社は(1)汚染原因者の調査が不十分である(2)法律の適用に誤りがあるの2点を主張し、取り消しを求めて提訴した。
 
 同社は東京地裁の一審で敗訴したため、直ちに控訴手続きをとったが、8月20日付で請求棄却の審判決が出たため、上告審で争うことにした。
 
 同社は、これまでの地裁判決には全く理由がなく、過去の判例にも違背しており不当だと強く訴えている。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1220851546.pdf