2008年09月09日
アジアのエチレン価格がさらに下降
誘導品の減産と中東品の流入が影響
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 大手商社各社によると、アジア地域のおけるエチレンのスポット価格がここにきてさらに値下がりしてきた。
 
 直近のCFR価格は、極東でトン当たり1,270〜1,280ドル、東南アジア地域で同1,220〜1,230ドルとなっている。8月末に比べると極東でも東南アジア地域でも同130〜140ドル安くなっている。1ヵ月前に対比すると極東では200〜240ドル、東南アジアでは同230〜240ドルの値下がりとなっている。いずれも3月下旬から4月上旬にかけての相場に戻ったことになる。

 続落の要因二ついては、各商社とも(1)EG、SM、PVCなどエチレン系主要誘導品の製造企業の多くが原油とナフサの先安観に基づいてエチレンの手当てを極端に手控える行動に出ていること(2)イランとサウジアラビアが余剰エチレンをアジア地域に積極的に振り向けるようになってきたこと--の2点が挙げられるとしている。
 今後についても、中国の国慶節が迫っていることもあってエチレンの相場の急回復は期待できないと発言が多い。