2008年09月12日
アジアのプロピレン相場が急落
中国向けはトン1,250ドルに
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 アジア地域のプロピレン価格が急落してきた。複数の大手商社の情報によると、直近のCFR価格は中国向けでトン当たり1,250ドル、東南アジア諸国向けで同1,300ドルとなっている。
 
 1週間で200ドル前年前後下がったことになる。短期間でこれだけの幅の値下がりは極めてめずらしいケース。台湾向けに至っては、商談すら始まらない状況にあるという。最近のピークの今年5月末に比べると650〜700ドル安となる。

 この結果、エチレンの最近の価格を若干下回るかたちとなった。急落の要因としては、PPやAN、さらにはPH等の誘導品の需要がアジア地域全体で急速に縮小してきたことが第1に挙げられる。また、これらの誘導品の主要プラントが例年の定修に入ったことも影響していると見られる。

 商社の多くは、定修が終了しても減産を継続する誘導品メーカーが多く、しかも原油安を予想して買い控えを続ける最終製品企業が多数を占めるので需給バランスと市況の回復はあまり期待できないとしている。