2008年09月16日
BASF、Cibaを買収へ
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:BASF、チバ・ジャパン

BASFは15日、Cibaに対しTOBをかける意向を発表した。スペシャルティケミカルの強化を図るもので、買収額は38億ユーロ。
Cibaの取締役会はこれに賛成している。

2007年にBASFは、新しい買収のために100億ユーロを新規に借り入れる用意があることを明らかにしていた。
BASFの Hambrecht CEO は7月に、コストアップのプレッシャー、資産価値低下、投資環境変化などで、化学分野での統合は加速されると述べている。

新聞報道では、買収相手として、W. R. Grace や、米国のスペシャルティケミカルのRockwood、ドイツのスペシャルティケミカルの Cognis も候補に上がっているとされていた。


なお、別途BASFはスチレン事業の売却を交渉している。

同社は2007年7月、スチレン事業一部の「戦略的な選択肢」を検討していることを発表、その後、買い手候補のある1社と極めて建設的な交渉を行っていることを明らかにした。
この時点では売却対象はコモディティのSM、PS、ABS、SBS(スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体)であったが、本年8月には、これまで対象外としていたスチレンコポリマー事業を分離対象に加えた。

現在のところ、金融情勢の悪化で、買い手が自己資本を増やす必要が出たこと、金利の上昇などが理由で決定に至っていない。BASFでは無理に安売りする必要なしとして、じっくりと話を進めるとしている。