2008年09月18日
カネカ、ポリプロ射出発泡成形で最大50%の軽量化を実現
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:カネカ

 カネカは18日、ポリプロピレン系樹脂の射出発泡成形で“薄肉3倍発泡”により、通常ソリッド品に対して30%〜50%の大幅軽量化を実現したと発表した。当面、自動車メーカー向けに軽量化・低燃費化対応素材として売り込む。2010年モデルでの採用を目指す。

 ポリプロ系樹脂の射出成形品は、軽量性、加工性に優れコスト的にも有利などから、これまでも自動車内装部品や家電・日用雑貨部品に多く用いられている。
 
 しかし、ポリプロ系樹脂は通常発泡性に劣るため2倍以上の高発泡化には限界があり、10〜30%程度の軽量化にとどまっていた。
 
 自動車メーカーは、「乗用車等の新しい燃費基準」(2007年7月公布)に基づき、2015年を目標年として04年比23.5%の燃費改善が義務づけられており、このため軽量化を急いでいる。

 カネカは、自社開発した樹脂改質技術と発泡成形技術を使い、高流動性と高発泡性を併せ持つポリプロピレン系樹脂と、同樹脂の特長を活かした大型部品にも適用可能な射出発泡成形技術を同時に開発した。

 従来のポリプロ系成形品と同等の剛性をもち、30〜50%の大幅な軽量化が可能となったことで、今後は、軽量化が要求される自動車部品、家電・日用雑貨部品をはじめ産業資材、建設・土木資材分野などに市場を開拓していく方針だ。
 
ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1221719197.doc