2008年09月19日
ポリオレフィンの出荷、累計も軒並み前年割れ
国内の不振に加えて輸出が大幅に縮小
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 ポリオレフィン3樹脂の出荷の低迷が長期化している。今年1月から8月までの累計は3樹脂とも前年同期の実績を大きく下回っており、続く9月の受注量もポリオレフィン各社によると前年同月をかなり下回っている。
 
 ポリオレフィン3樹脂の1〜8月出荷累計は、LDPEが116万4,568トンで前年同期の4.1%減、HDPEが68万9,506トンで同4.5%減、PPが195万9,640トンで同7.0%減となった。今年1月に経産省がまとめた今年の需要量(必要量)の対前年比は、LDPEが0.1%減、HDPEが2.4%減、PPが0.9%増で、その予想とは異なる姿で推移している。これには、国内向け出荷が軒並み前年同期を下回っているにとどまらず、輸出が大幅にな落ち込んでいることが影響している。

 LDPEの場合は、国内向けが102万14トンで同2.7%減となっているのに対して輸出は14万4,554トンで同12.7%もの減少となっている。HDPEは、国内向けが61万9,446トンで同3.2%減となっているのに対して輸出は7万60トンで同14.8%減であり、またPPは国内向けが179万8,877トンで同3.2%減であるのに対して輸出は16万763トンで同35.3%もの縮小となっている。

 中国をはじめとしたアジア各国からの引き合いが大幅に減少、加えて引き合い価格もポリオレフィン各社の希望価格を下回る状態が続いたことによる。この傾向はしばらく続くと見られる。