2008年09月22日
EVAの国内向け出荷が前年割れに
輸出の大幅減もあって8月の総出荷は13%減
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 ポリオレフィンのなかで安定成長を続けてきたEVA(エチレン酢酸ビニルコポリマー)の8月国内向け出荷の実績が前年同月の実績を3.2%下回って11,113トンに縮小した。

 同樹脂の国内向け出荷数量は、昨年10月に前年同月を2.6%上回っていらい今年7月まで10ヵ月連続して前年同月を上回っていた。これは同樹脂独自の用途である太陽電池パネルの封止材向けシートの需要が順調に拡大してきたことが寄与した。

 その国内向け出荷が8月に前年割れとなったのは、相次ぐ値上げ表明によって6月から7月にかけて大量に発生した前倒し需要の反動が出たためと見られる。最終製品の需要自体に大きな変化はないが、レジンの過剰在庫の消化には多少の時間がかかりそうだ。

 輸出はさらに落ち込みが激しく、同33.8%減の3,668トンに縮小している。7月の同20.9%減に続いての2ヵ月連続の前年同月割れである。これは、最大の消費国である中国からの引き合いと注文が対欧米向けの製品輸出の不振と同樹脂価格の先安観の広がりによって激減してきたことによるもの。

 この結果、8月の総出荷量は同13.1%減の14,781トンとなった。今年に入ってからの月単位での最小規模である。