2008年09月24日
クレハ・新中計、岩崎社長「PGA 早くもフル稼動見通し」
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:クレハ
クレハ 岩崎隆夫社長

 クレハの岩崎隆夫社長は24日、2008ー2012年度の新中計「GROW GLOBALLY」(中計GG)を発表した。この中で、米・ウエスト・バージニア州に工場建設するポリグリコール酸樹脂「クレハPGA」(年産:4000トン)について、「高ガスバリア性の樹脂で、世界初の工業生産技術としてすでに各国で注目されている。操業入りは2010年夏の予定だが、12年にはフル稼働し、能力不足となりそうだ」など明るい展望を語った。
 
 現中計「Big Jump」(05-08年度)は、08年度の売上高1,800億円、営業利益200億円を目標にスタートしたが、今年度業績は売上高1,620億円、営業利益140億円で目標を下回る。エンプラ・PPSや炭素繊維、「クレラップ」など既存事業は順調に収益を拡大したが、静電気障害対策品や熱戦吸収窓材など新規製品の立ち上げが遅れ、この分未達となった。新規製品については、マーケットの読み方などに甘さがあった。
 
 新中計では“グローバル展開による成長”をキーワードに、成長路線を堅持し2012年度の売上高2,100億円、営業利益250億円達成を目指す。年間約100億円だった設備投資額は累計で850億円に増やし研究開発費も350億円を投入して、ROE10%超を実現する。
 
 機能製品部門では、「PGA」のほか炭素繊維、フッ化ビニリデン樹脂、負極用炭素材料、また化学品では慢性腎不全用剤「クレメジン」、樹脂製品では「クレラップ」を「成長ドライバー」と位置づけ、グローバルに事業拡大を図っていく方針だ。

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ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1222238796.tif