2008年09月25日
昭和電工、英国化学会社「F2ケミカルズ社」を買収
【カテゴリー】:経営(海外)
【関連企業・団体】:昭和電工

昭和電工は25日、旭硝子、三菱商事および三菱商事のイタリア子会社ミテニ社の3社が出資する英国フッ素化学会社、F2ケミカルズ社(英国ランカシャー州)の全株式を取得し、子会社とすることで各社と合意したと発表した。株式譲渡日は今年9月30日の予定。

 同社は、半導体やディスプレー向けの高純度ガスや光・熱硬化性樹脂原料などのITケミカル事業を戦略的事業と位置づけてきた。特にフッ素系化合物は、半導体のエッチング工程などさまざまな電子材料に使用されており、今後も需要は拡大が見込まれている。

 F2ケミカルズ社は、フッ素電解技術や、コバルトフッ素化技術(フッ化コバルトを用いてパーフルオロカーボン等を製造する技術)、選択的直接フッ素化技術(反応性の高いフッ素ガスをコントロールすることで、有機化合物分子中の任意の原子を選択的にフッ素原子に置き換える技術)など、特色ある技術を有している。
 
 このため昭電は、両社の特色ある技術を融合させ、製品ラインアップの充実など、同事業の一層の拡大を図ることにした。

 F2ケミカルズ社は現社名のまま事業を継続する。昭電は今後F2ケミカルズ社の研究開発やマーケティング活動を積極的に支援し、同社の売上高を2015年には現状の6倍の45億円に引き上げる方針である。なお、今期の連結業績に与える影響は軽微。

【取得する会社の概要】
(1)会社名 :F2 Chemicals Limited
(2)本社所在地 :英国ランカシャー州プレストン市
(3)代表者 :湊 崇靜
(4)資本金 :11,125千英ポンド
(5)株主 :旭硝子51%、三菱商事34%、ミテニ15%
(6)営業品目 :パーフルオロカーボン等のフッ素系化合物の製造販売
(7)売上高 : 約3.7百万英ポンド(2007年)(約7億円)
(8)設立 :1992年
(9)従業員数 :33名(2008年8月現在)

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1222304626.doc