2008年09月29日
三菱化学、化成オプトを統合 白色LED・FPD事業体制強化へ
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三菱化学

 三菱化学は29日、IT関連子会社の化成オプトニクス(本社:神奈川県小田原市、石田幹敏社長、資本金12億円)を09年4月1日付で吸収合併し、白色LED及びフラットパネルディスプレイ(FPD)の主要材料として市場拡大中の蛍光体事業の一層の強化を図ると発表した。

 同時に高輝度白色LED用の赤色及び緑色蛍光体の製造設備を従来比3倍に増強する。

 LEDは、CO2削減の有効な手段となるため注目され、照明や液晶ディスプレイバックライト用途を中心に白色LEDの需要が伸びている。今後、高輝度白色LEDも急増が期待されている。

 三菱化学は、グループ中計でも固体照明事業を育成事業の一つに位置づけ、高輝度白色LEDのキーマテリアルである蛍光体、GaN(窒化ガリウム)基板及び封止材の開発・事業化に取り組んできた。その結果、蛍光体ではより自然光に近い白色光を実現する高輝度LED用蛍光体の量産化に成功し、06年から事業展開している。

 一方、化成オプトは、1979年から蛍光体及び放射線関連事業に取り組み、その技術力及びマーケティング力を生かし、拡大するFPD用蛍光体事業を軸に蛍光体市場のトップグループメーカーとして、業容を拡大してきた。

 今回、化成オプトを統合し一体運営によるシナジー効果により、白色LED用やFPD用を含めた蛍光体事業の一層の強化を図る。また、白色LED用の蛍光体を増産することで、白色LED用蛍光体事業のさらなる拡大を図る。
設備増強について、投資額などは明らかにしていないが、同社では一けた台の後半(7-8億円)と説明している。

<設備増強計画>
(1)設置場所  化成オプト二クス社 小田原工場内(現時点)
(2)生産能力  従来比3倍
(3)工事期間  着工:2008年9月  完成:2009年9月(予定)

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1222661147.pdf