2008年10月01日
汎用樹脂の対中輸出、8月は6品目全てが前年割れ
輸出全体に占める中国依存度も一段と低下
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 汎用樹脂の中国向け輸出(香港向けを含む)の8月の通関数量は、合計6品目すべてが前年同月の実績を下回った。中国の国内実需の不調や樹脂製クリスマス商品の輸出不振、さらには樹脂全体に対する先安観測の広がり等が大きな要因と見られる。
 
 6品目全てが前年同月を割り込むのは、今年に入ってこれが5度目。輸出全体に占める中国向けの構成比も6品国のうち5品目が前年同月を下回っている。

 8月の実績が6品目全て前年同月を下回った結果、LDPEは14ヵ月連続の、PPホモポリマーは9ヶ月連続の、PVCは6ヶ月連続の、そしてHDPEは3ヵ月連続のそれぞれ前年同月割れとなった。PPコポリマーは7月に8ヶ月振りに前年同月超えとなったがわずか1ヶ月で前年同月割れに戻った。PSの場合も、5ヶ月振りの前年同月超えとなった7月から再度前年同月割れに転じた。

 これに伴う今年1月から8月までの累計も、6品目全てが前年同期の実績を下回るかたちとなっている。縮小率もPSを除いて大きい。汎用樹脂全体の輸出は特に今年に入って不調が目立つが、これには中国向けの縮小が大きく影響していることがこうした点からも明確に読み取れる。

 汎用6樹脂の8月の中国向け輸出通関数量と1〜8月の累計は別表の通り。

【関連ファイル】
汎用樹脂の8月の対中輸出通関数量と累計
https://www.chem-t.com/news/files/tmp_file1_1222848558.xls