2008年10月07日
容リ協のPETボトルの引き取りが依然低調
8月もPETくず全体の輸出量の半分に
【カテゴリー】:環境/安全(原料/樹脂/化成品、実績/統計)
【関連企業・団体】:日本容器包装リサイクル協会

 容器包装リサイクル法に基づく日本容器包装リサイクル協会による使用済みPETボトルの月間引き取り数量は8月も引き続き低水準にとどまった。
 
 8月の総引き取り数量は16,432トンで、前年同月の実績に対しては5.6%増えている。また、4月から8月までの累計は67,528トンで前年同期を6.0%上回っている。同じ容器包装リサイクル法の対象製品であるその他プラ製容器包装と異なり着実に伸びている。

 しかし、年度はじめに同協会が全国の市町村の分別収集計画をベースにまとめた今年度の総引き取り目標数量は157,993トンで、前年度の実績に対する伸び率を12.8%となっている。それに対比すると、途中ラップとは言え8月単月も4〜8月の累計も目標を大きく下回っている。
 
 その要因は、依然として多くの市町村が家庭から分別収集した使用済みPETボトルの多くを貿易業者に売却している点にあると見られる。財務省の8月の輸出通関統計によると、同ボトルが大半を占めていると判断される「PETくず」の同月の総輸出量は32,403トンで前年同月を8.2%上回っている。4〜8月の累計は157,651トンで前年同期に比べ11.8%多い。同協会の引き取り量に対比すると8月単月は2倍弱、4〜8月累計は2.3倍となる。
 
 せっかく一般市民が分別排出したものの多くが中国を中心としたアジア市場にそのまま売却され、容器包装リサイクル法の狙いとは大きくかけ離れた形で処理されている。