2001年05月17日 |
三菱化学、「汚染ゼロ」の新形態カーボンプラックの販売を開始 |
顧客サイドの最大の問題点である汚染問題を解消へ |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:日本化成、三菱化学 |
三菱化学は17日、「環境」「健康」に配慮した「汚染ゼロ」の成型カーボンプラック(The Non Pollution Carbon Black)の開発に成功・販売を開始した、と発表した。 同社は現在、黒崎事業所、四日市事業所およびグループ会社の日本化成・小名浜工場において、カーボンブラックを年間約15万5,000トン製造している。 同社ではスペシャリティカーボンブラックについて、高機能高付加価値分野の開発に注力する一方、既存分野については品質改良とコスト競争力の強化、さらに顧客サイドの最大の問題点である、汚染問題の解消策について研究開発に取り組んできている。 今回開発した成型カーボンブラックは、従来、粉状ないし粒状であったカーボンブラックを、バインダーなしで数Kgのブロックに成型加工し、静解性が高く品質に影響を与えない特殊フィルム(自社開発)でラッピングしたもの。 この新製品は、「21世紀のカーボンブラック」というコンセプトで開発されたもので、顧客にとって以下の効果が期待できるとしている。 1.汚染ゼロにより、労働衛生・作業環境・地域環境が大幅に改善され、汚染コストの削減に寄与する。 2.ブロック化により、同重量比容量が1/2~1/3になり、物流コストの低減に寄与する。 3.紙袋、フレコンバッグなどの包装材料が不要となり、使用後の廃棄物がゼロになる。 4.ブロック化することで、原料受入・移送・計量・投入工程における設備の簡略化・自動化が可能となり、設備投資の縮小や固定費の削減に寄与できる。 なお、本製品およぴ製造技術については、国内はもとより世界主要国で既に特許を取得しており、今後は顧客要請に応じた国内外の供給体制の整備とカーボンブラック以外の粉体製品(有機顔料など)に対するライセンス供与の可能性について積極的に取り進めていく方針。 |